「観測史上初」という言葉が毎年のように更新される現代。地球温暖化に伴う海水温の上昇は、日本の四季のグラデーションを壊しつつある。夏から秋にかけての台風の爆発的な発達や、冬の局地的なドカ雪など、これまでの「平年並み」という概念が通用しなくなっている。
こうした中、気象庁は中長期の季節予報においてもアンサンブル予測の手法を高度化させた。エルニーニョやラニーニャ現象の発生動向に加え、北極や赤道上空の偏西風の蛇行パターンを気候モデルで精密に追跡。1か月以上先の気温偏重や少雨・多雨の傾向を早期に捕捉することで、自治体の水資源管理や熱中症対策、企業の在庫調整における「構え」を可能にしている。