当時、まだ18歳前後だった赤髪のレーナ・カティーナと黒髪のユーリャ・ヴォルコヴァ。ふたりはプロデューサーが描くストーリーの「演者」であり、同時に強大なプレッシャーに晒される未成年でもあった。
密室となった楽屋の内部では、日本側のスタッフとロシア側スタッフの激しい押し問答が続いていた。楽屋の前で待機していた通訳やディレクターは、緊迫した空気と重苦しい静寂に押し潰されそうになっていたという。少女たちが自らの意思で拒絶したのか、それとも大人の操り人形として従うしかなかったのか。後年、レーナは「あの時はプロデューサーの指示に従うしかなかった」と自らの葛藤を明かしている。