なぜこれほどまでに気温が跳ね上がるのか。気象学の知見から見れば、偏西風の大幅な蛇行と海水温の異常高揚が主因にある。上空高い場所で熱気が滞留し、断熱圧縮によって地表付近の空気がさらに温められる現象が持続。これが「蓋」となって熱を逃がさない。
ベテラン気象予報士の森田正光氏も、この連続する異常高温に対して強い懸念を表明している。かつての夏の常識は通用しない。過去の経験則に頼った「これくらいなら大丈夫」という自己判断が、取り返しのつかない事態を招く危険性を彼は繰り返し指摘する。大気のダイナミズムがかつてない変容を遂げているのだ。