一見すると不気味にも思える6本のアームだが、作中での滑らかなアニメーション描写は観る者を惹きつけてやまない。手元の棚から即座に必要な薬草を取り出し、寸分の狂いもなく調合を進める手際の良さは、長年の熟練が成せる技だ。
そして足元で健気に働く真っ黒な妖精、ススワタリたちとの関係性も興味深い。単なる主従関係ではなく、互いに不可欠な役割を果たす運命共同体のような絆が漂う。石炭を運ぶ彼らに労いの声をかけ、時に厳しく指導する姿からは、ボイラー室という過酷な現場を統括するリーダーとしての温かな人情味が滲み出ている。