談志の薫陶を受けた弟子の中でも、いわゆる「四天王」と呼ばれる面々の活動スタイルは実に見事なまでに多種多様だ。
立川志の輔は、新作落語の傑作を数多く生み出す一方で、古典落語にも独自の現代解釈を吹き込み、現代落語界のトップランナーとして走り続けている。師・談志の哲学を「最も洗練されたエンターテインメント」へと昇華させた存在と言える。
対して立川談春は、師匠との密度の濃い師弟関係を苛烈なまでに描き出し、古典の粋を極める道を選んだ。その鋭利な芸風と圧倒的な語り口は、談志が持っていた狂気と情念の遺伝子を最も濃く継承していると評される。
一方、立川志らくはメディアへの積極的な露出を通じ、毒舌と鋭い洞察力で談志ゆずりの論客ぶりを発揮してきた。映画監督や劇団主宰などマルチな才能を発揮しつつ、高座では古典落語を現代的なテンポ感で再構築し続けている。