続編『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』では、パーティキャラクターが3人に増加し、移動範囲の拡大やアイテム数の激増に伴って保存すべき情報量が跳ね上がりました。その結果、ドラクエ2のふっかつのじゅもんは最大52文字へと長大化することになります。
文字数の増加は、当時のブラウン管テレビの画質問題と直結し、数々の悲劇を生み出しました。特にプレイヤーを絶望させたのが間違いやすい文字の存在です。
当時のファミコンのフォント解像度は極めて粗く、ドットの潰れによって「ば」と「ぱ」、「め」と「ぬ」、「わ」と「れ」の判別が困難を極めました。さらに平仮名の「へ」とカタカナの「ヘ」の誤記、ノートにメモした自分の文字の読み間違いなど、過酷な入力環境が重なりました。52文字という長文において、チェックサムの厳密さが裏目に出てしまい、一文字の書き写しミスで数十時間のプレイデータが水泡に帰す事態が全国で多発したのです。
この過酷な体験は、当時の少年少女たちに深いトラウマを植え付けたと同時に、ドラクエという体験を一生忘れられない記憶へと昇華させる要因にもなりました。