青森県つがる市に位置するJR五能線の木造駅(きづくりえき)。地元住民や全国の鉄道ファンから「土偶駅」の愛称で親しまれるこの駅舎は、1992年に東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)のふるさと創生事業の一環として大規模なリニューアルが施された。
駅舎の外壁全体を覆うのは、地元から出土した国宝級の考古学遺物をモチーフにした立体構造物だ。かつてこの地を治めた縄文人の魂を具現化したかのようなフォルムは、建物の躯体そのものと完全に一体化している。改札を抜けて外へ出ると、見上げるほどの高さから巨大な瞳が街を見下ろしており、訪れた者を一瞬で非日常の世界へと引きずり込む。