首元の膨らみがすべて軟骨によるものとは限らない。甲状軟骨のすぐ下には、ホルモンを分泌する重要な器官である「甲状腺」が位置している。この甲状腺が炎症や腫瘍によって腫れ上がると、あたかも喉仏が突き出ているかのような見た目を呈することがある。
バセドウ病や橋本病といった甲状腺疾患は、厚生労働省の疫学調査でも示されている通り、圧倒的に女性の発症率が高い。NHKの人気番組『NHKスペシャル 人体』や数々の医療ドキュメンタリーでも特集されたように、内分泌器官の変異は全身症状をもたらす。膨らみとともに動悸、倦怠感、急激な体重変化、あるいは声のかすれが伴う場合、それは単なる軟骨の突出ではなく、病気のサインである可能性が高まる。