半世紀以上にわたり数々の名作を紐解いてきたラジオパーソナリティの浜村淳。彼の映画解説は、単なるあらすじの紹介にとどまらない。作品の背景にある人間模様や、カメラワークの意図までを立て板に水のごとく語り尽くすその口調は、今なおリスナーを魅了し続けている。その巨匠が今回、手放しで称賛したのが北川景子の圧倒的なスクリーンプレゼンスだ。
「セリフのない数秒間に、主人公の過去と葛藤のすべてが凝縮されていた」。浜村の独自の視点から繰り出される分析に、北川本人も「そこまで読み取っていただけるとは思わなかった」と驚きを隠さない。言葉と言葉の応酬から浮かび上がるのは、映画という芸術に対する深い洞察と、演者の表現力を最大限に引き出す語り部の技量である。