世間にその名を強烈に刻みつけた作品といえば、テレビ朝日系で放送されたドラマ『ホリデイラブ』だ。主人公の平穏な日常を打ち砕く井筒里奈役で見せた、あざとさと執念が同居する演技。甘い声で巧みに他人の夫を誘惑し、狂気へとなだれ込む姿は社会現象となった。
ただの悪女で終わらせない人間味の深さが、彼女の凄みだった。単なる「嫌われ役」ではなく、歪んだ愛に生きる哀愁を滲ませることで、視聴者を「恐ろしいが目が離せない」状態へと追い込んだ。この作品で確立した怪演のスタイルが、彼女の役者人生の大きな転換点となったのは間違いない。