一歩足を踏み入れれば、そこは日本であって日本ではない。左右対称の美しい伽藍配置や、黄檗天井と呼ばれる独自のアーチ型天井は、日本の寺社仏閣を見慣れた旅行者に鮮烈なインパクトを与える。
近年、京都観光のトレンドは「有名スポットの周遊」から「個性の際立つ文化空間での滞在」へと移り変わった。主要観光地の混雑を避けたい賢明な旅行者にとって、宇治の閑閑とした空気感の中でこれほど濃密な異文化体験ができる場所は他にない。圧倒的なスケール感とどこか懐かしい中国明代の美意識が同居する空間は、旅慣れた人々の好奇心を心地よく刺激する。