『ドクターX』第1期の大きな魅力は、後続シリーズのような「巨大医療グループの本院」ではなく、分院である帝都医科大学付属第三病院という閉塞感漂うローカルな組織を舞台にしている点にあります。この濃密な人間関係こそが、シリーズ全体の土台を築き上げました。
【ドクターX第1期キャスト相関図の構図】
◆ 神原名医紹介所
・大門未知子(米倉涼子):大学病院の医局に属さないフリーランスのスゴ腕外科医。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌う。
・神原晶(岸部一徳):紹介所所長。未知子の師匠であり、元外科医。手術成功後に院長室へメロンと法外な請求書を持参する交渉人。
◆ 帝都医科大学付属第三病院・経営上層部
・毒島隆之介(伊東四朗):第1期途中から就任する新院長。未知子の亡き父・大門寛と過去に浅からぬ因縁を持つ黒幕的存在。
・久保茂(竜雷太):第1話で未知子に病気を見抜かれ、失脚する前院長。
◆ 医師倶楽部・外科医局
・鳥井高(段田安則):外科部長・准教授。論文執筆と院内政治に明け暮れ、手術の腕はおぼつかない典型的な医局の権力亡者。
・加地秀樹(勝村政信):外科講師。「腹腔鏡の魔術師」と呼ばれる実力派だが、金と出世に執着する現実主義者。
・原守(鈴木浩介):外科助教。上の指示には絶対服従のイエスマンだが、根は心優しい小児外科志望の医師。
・森本光(田中圭):田中圭ドクターX森本光として初々しい演技が光る新米外科医。地方の総合病院の跡取り息子であり、未知子の圧倒的な技術に強い憧れと葛藤を抱く。
◆ 麻酔科・看護部
・城之内博美(内田有紀):優秀なシングルマザーのフリーランス麻酔科医。当初は病院付きだったが、未知子の腕と覚悟に共鳴し、名医紹介所へ移籍して生涯のバディとなる。
当時まだ若手注目株であった田中圭が演じる森本光のピュアな視線は、視聴者が大門未知子という異端児の凄まじさを理解するための「語り部」として見事な機能を果たしていました。