近年、調査手法の効率化を狙って導入が進んだのが「オートコール調査」だ。オペレーターが直接会話する電話聞き取り方式とは異なり、自動音声ガイダンスが流れて電話口の相手がプッシュボタンで回答する仕組みである。人件費を劇的に抑え、短時間で大量の番号へアプローチできるメリットがある反面、特有の課題も抱えている。
最大の懸念は、途中切断の多さと回答率の極端な低下だ。見知らぬ番号からの電話に出て、機械音声が聞こえた瞬間に電話を切ってしまう利用者は少なくない。特に内閣支持率のような繊細な政治意識を測る社会調査において、機械相手の回答と人間対人間の対話による回答とでは、集計結果に微妙なバイアスが生じることが指摘されている。そのため、現在でも報道各社は調査の目的に応じて対人聞き取りと自動音声を使い分け、精度の維持に腐心している。