ショート動画プラットフォームや写真共有SNSで「神コスメ」「一生使いたい」と拡散される投稿には、現代の消費心理が色濃く反映されています。SNSバズりコスメの真相を追跡すると、多くの場合は「テクスチャーの面白さ(水感からオイル化する等)」や「劇的なビフォーアフターの見せやすさ」がアルゴリズムによって増幅された結果であることが分かります。
一方、インバウンドを含めた医薬品爆買いの理由には、より構造的な心理要因が存在します。医療機関を受診する手間を省き、セルフメディケーションで迅速に不快症状を取り除きたいという「タイパ(タイムパフォーマンス)志向」と、海外における日本製品への「無条件の信頼」が合致しているためです。ドンキホーテ医薬品のネットの反応などを分析しても、「夜間に駆け込んですぐ手に入る安心感」と「圧倒的なストック量」に対する評価が圧倒的多数を占めています。
プチプラコスメの評判が定着した背景には、化粧品受託製造(OEM)技術の底上げがあります。かつてデパコス専用だった高度な乳化技術やカプセル化技術が普及帯の商品にも採用されるようになり、価格差と品質差の相関関係が大幅に崩れたことが消費者の賢い選択を後押ししています。