若村麻由美の名が一躍全国区となったのは1987年。朝ドラのヒロイン役で見せた天真爛漫な笑顔は、お茶の間の心を瞬く間に掴んだ。しかし、彼女の真価は単なる「朝の顔」にとどまらなかった。演劇界の虎の穴・無名塾で鍛え上げられた演技の根底には、溢れんばかりの表現欲求が脈打っていたのだ。
当時、数々の雑誌のグラビアページや単独写真集で披露されたビジュアルは、当時のアイドルグラビアとは明らかに雰囲気を異にしていた。レンズを見つめる強い眼差し、繊細な指先の表情。スクリーンで放つ存在感そのままに、静止画の世界でも彼女は一人の「表現者」としてカメラの前に立っていた。