衝撃の真相は、想像をはるかに絶する日常から始まる。実の母親から投げかけられる容赦のない罵詈雑言、容姿や存在そのものを否定する言動。「産まなきゃよかった」「見苦しい」。少女時代の遠野なぎこが受け取ったのは、無条件の愛情ではなく、支配と拒絶だった。歪んだ母性の刃は精神だけでなく身体的な虐待へとも及び、幼い心身を完膚なきまでに打ちのめした。
母の気分次第で乱高下する家庭環境。過度な束縛と気まぐれな優しさが交互に訪れる二重の拘束は、幼少期の彼女に「自分は愛される価値のない存在だ」という強迫観念を植え付けた。後年、彼女が明かした絶縁に至る決定的な溝は、成長とともに深まった。歩み寄ろうとするたびに踏みにじられる思い。愛を求めながらも絶望を突きつけられる循環の果てに、彼女は自らの命を守るために母親との完全な決別を選ばざるを得なかったのだ。