豊後大野市役所が今期相次いで打ち出した行政方針は、住民の暮らしを直接刷新する具体策に満ちている。公衆交通ネットワークの再編から子育て支援策の拡充、高齢者世帯への個別見守り支援まで、その可決事項は多岐にわたる。特に注目すべきは、窓口手続きのスマート化と地域拠点施設への行政機能集約だ。これまで市庁舎まで足を運ぶ必要があった手続きが、各支所やオンラインで完結する仕組みが本格稼働を始めた。
「これまで遠出が困難だった高齢者にとって、支所でのデジタル手続き支援は命綱になる」。地元の自治会長はこう実感を込めて語る。公共施設の老朽化に伴う統廃合も議論が本格化しており、維持費用の削減と利便性向上という二項対立をいかに克服するかが最大の焦点だ。市民生活へのプラス影響と一時の戸惑い、双方を冷静に見極める眼回が求められている。