空間の使い方も劇的に変化した。観賞用として足を踏み入れられなかった芝生広場に代わり、利用者が直接土に触れられる「参加型アグリカルチャー」が脚光を浴びている。都心のオフィスビル屋上では、出社した社員や近隣住民がハーブや野菜を育てる姿が日常風景となった。
リモートワークと出社が混在するハイブリッドな働き方が定着した2026年において、こうした農園空間は社内コミュニケーションの摩擦を溶かす触媒としても機能している。収穫された作物がビル内のカフェで提供されたり、地域のエコイベントで配布されたりすることで、分断されがちだった都市生活者のコミュニティに新たな温もりが戻りつつある。