現役時代の清水は、妥協を一切許さないストイックな姿勢で知られていた。毎日数時間にも及ぶ基本稽古、コンマ一秒の動きのズレすら見逃さない自己洞察。その極限の緊張感の中にいた人物が、いまや笑顔で子供たちに空手の魅力を伝える姿がある。
「競技者としての自分は、常に完璧を追い求める刃物のようでした。でも今は、包み込むような温かさを持って空手を伝える期に入ったと感じています」
関係者との会話でそう明かした彼女の表情には、確かな充実感が漂う。2026年に入り、彼女の活動は国内にとどまらず、アジアや欧州でのワークショップ開催へと一気にスケールアップした。競技としての「KARATE」ではなく、道徳や精神性を重んじる「武道」としての神髄を伝える試みが、世界各地で高い評価を集めている。