日本の高速鉄道が誇る世界のトップランナーとしての地位は、洗練された車体構造の開発によって支えられてきた。かつて鋼製であった車体はアルミ合金へと進化を遂げ、現在では数十ミリ単位の薄肉大型押し出し形材を組みあわせた極限の軽量化構造が実現している。走行速度の上昇に伴い指数関数的に増大する空気抵抗と風切り音を抑え込むため、車体表面の段差は完全にフラット化され、車端部の全周幌や床下カバーの平滑化が徹底された。
耐震・静音性能を高める技術の進化も著しい。地震発生時に車体の脱線を防止する逸脱防止ガイドの最適配置や、車体剛性の局所的コントロールにより、巨大な振幅エネルギーを効果的に吸収・分散する構造が確立されている。さらに、車体内部への音の侵入を防ぐ複層防音材やアクティブサスペンションの車体動揺制御システムが組み合わさることで、高速域でありながらホテルの客室並みの静粛性と快適な乗り心地を実現している。