あの親しみやすい「湯気」と文字が融合したマークを手掛けたのは、高知を拠点に数々の地域ブランドを成功に導いてきたデザイナーの梅原真氏だ。優れたVI・CIデザインは、単に美しい見た目を作るだけにとどまらない。その地域のアイデンティティを一瞬で解釈させる力を持つ。
ロゴをじっくり観察すると、ひらがなの「お」の造形や温泉マークの伝統的な要素が、現代的なグラフィックとして見事なバランスで再構築されていることに気づく。温泉の暖かさや湯守たちの温もり、そして豊かな自然。言葉で語れば長くなる魅力を、梅原真氏はわずか数本の曲線に集約してみせた。奇をてらわない潔さこそが、長く愛される最大の理由だ。