関係者が明かす現場でのエピソードからは、役作りに妥協を許さないプロ意識が浮かび上がる。アフレコ現場において彼は、台本に書かれたセリフの行間を読み込み、キャラクターの背景や人間関係を徹底的に構築してからマイクの前に立つという。脇役であっても主役を引き立てつつ、作品全体のリアリティを底上げする姿勢は徹底している。
スピードワゴンのようにテンションの全開が求められる役でも、アイゼンのように感情を押し殺した抑えた演技でも、声の根底にある「説得力」は揺らがない。この緻密な計算と直感が融合した演技力こそが、名演を生み出す裏側にある最大の秘密だ。