Q1:大人になってから腕にBCGの跡が全くないことに気づきました。今からでも打つべきでしょうか?
A1:再接種の必要はありません。成人がBCGを再接種しても有効な追加免疫効果は得られないことが判明しており、公衆衛生上も推奨されていません。母子手帳で過去に1回接種した記録があれば、皮膚の跡が消えていても免疫記憶は維持されています。
Q2:昭和生まれの親と平成・令和生まれの子どもで、跡の残り方が全く違うのはなぜですか?
A2:接種器具と制度の違いです。昭和42年以前は「皮内注射」で1つの大きな痕になりやすく、さらに小中学校の健診でツベルクリン反応陰性のたびに追加接種が行われていました。一方、昭和42年以降は「管針法(はんこ注射)」へ移行し、平成15年の法改正で学校健診での再接種も全廃されたため、若い世代ほど跡が薄く目立たなくなっています。
Q3:生後6か月で子どもにBCGを打ったのですが、数か月経っても針の痕がほとんど目立ちません。失敗でしょうか?
A3:接種後3〜4週間の時点で一度でも赤くポツポツと腫れる反応(局所反応)が見られていたなら、失敗ではありません。肌の回復力が高いお子さんや、針痕が浅く均一に入った場合は、数か月で綺麗に治癒して痕が目立たなくなることがあります。ただし、接種直後から数か月間「全く一度も赤くならなかった」場合は免疫が十分についていない可能性があるため、かかりつけの小児科医に相談してください。
Q4:ツベルクリン反応が廃止された決定的な理由は何ですか?
A4:主に2つの理由があります。第1に、日本国内の結核罹患率が大幅に低下したこと。第2に、ツベルクリン反応で陰性だった人にBCGを再接種しても、結核の発病予防効果がほとんど高まらないという国際的な医学的根拠(エビデンス)が確立されたためです。これに伴い、乳児期の1回接種のみに合理化されました。