ハイテクなレーザー墨出し器が主流となった現代においても、建築・建設業の職人たちが信頼を寄せる基本技が存在する。それがロープやメジャー一本で正確な直角を作る「大工の3・4・5」だ。敷地の墨出しや基礎工事の際、3メートル、4メートル、5メートルの地点に印を付けて三角形を作るだけで、寸分の狂いもない90度が立ち上がる。
このアナログなテクニックは、週末に棚やウッドデッキを自作するDIY愛好家の間でも広く浸透した。高価な測定機器を購入しなくても、紐やコンベックスさえあれば部屋の角や板の組み付けが正しく直角かをその場で検証できる。道具の進化に頼り切らない確かな知識が、仕上がりの精度を劇的に跳ね上げる。