六ヶ所村は、青森県の太平洋側に面した南北に細長い村である。面積は約253平方キロメートルで、東京23区の約4割に相当する広さを持つ。人口は2026年時点で約9,800人前後と推計され、ピークだった2000年代前半の約1万1,000人台から緩やかに減少している。村内には、使用済み核燃料の再処理工場、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターなど、日本原燃を中心とする核燃料サイクル関連施設が集中する。
なぜ六ヶ所村だったのか。そこには歴史的経緯がある。1960年代から70年代にかけて、国は核燃料サイクルの国内完結を目指して再処理工場の建設候補地を模索していた。六ヶ所村への立地が正式に決定したのは1985年。村議会が「核燃料物質処理施設等の誘致」を議決したことが転換点となった。背景には、過疎に苦しむ村が国の政策を受け入れることで財政基盤を確保しようとした事情があった。実際、六ヶ所村には電源三法交付金や核燃料税などで年間数十億円規模の財政資金が流入し、村の財政力指数は県内の同規模自治体と比較して極めて高い水準を維持してきた。