お笑い事務所であるマセキ芸能社に在籍しながら、日本のドラマ界のトップランナーとして君臨するバカリズム。なぜ彼の描く脚本は、これほどまでに人々を引きつけるのか。
その答えは、彼が長年培ってきた単独ライブでのコント制作にある。一人で何役も演じ、日常の滑稽さをフリップ一枚や独白で提示してきた経験が、登場人物全員に命を吹き込むセリフ回しの根底にあるのだ。
既存のドラマ制作のセオリーを軽やかに打ち破る姿勢は、脚本家のあり方そのものを変えつつある。ドラマ専門の脚本家には描けない「笑いと緊張の黄金比」が、そこには存在する。