松商学園の甲子園史を語る上で絶対に外せないのが、1991年(平成3年)夏の第73回全国高等学校野球選手権大会だ。エース・上田佳範(元中日、日本ハムなど)を擁したチームは、破竹の勢いで勝ち上がり、甲子園のファンを熱狂させた。
特に四日市工業との延長16回に及ぶ死闘は、今も語り継がれる伝説の一戦である。炎天下のマウンドで一人投げ抜く上田の気迫、それを支える野手陣の執念。決勝戦で沖縄水産に敗れはしたものの、銀メダルを胸に涙を呑んだ球児たちの姿は、全国に深い感動を与えた。この大会で見せた粘り強さこそが、今も引き継がれる「松商魂」の源流と言える。