東京・小岩の駅前商店街。かつて老舗の靴屋があった場所に、朝から絶え間なく人が吸い込まれていく。店頭に並ぶのは、色鮮やかなドラゴンフルーツや採れたての空心菜、そして独特の香辛料。だが、レジで会計を済ませる客の半分以上は、近所に住む日本人だ。
「最初は使い方がわからなかったけれど、とにかく野菜が安くて新鮮。ハーブの種類も日本のスーパーとは比べものにならない」。そう語る60代の女性の買い物かごには、ライスペーパーと国産の豚バラ肉が並ぶ。異国情緒を楽しむイベントではなく、日々の献立を支えるリアルな買い物拠点としての姿がそこにある。