受験生や保護者が抱きがちな誤解の代表例が、「実業学校という名称だから商業や工業の専門教育を行うのではないか」という点です。歴史的には実業教育からスタートした学校ですが、現在は普通科の進学校であり、カリキュラムは大学進学を前提とした高度な普通教育です。一部に商業や情報に関する選択科目が残るものの、一般的な私立進学校と学ぶ内容に差異はありません。
もう一つの盲点は、厳格な校則と進級基準(留年リスク)です。「大学附属校だから校則が緩く自由奔放に過ごせる」というイメージを抱いて入学すると、大きなギャップに直面します。
早稲田実業では、頭髪や服装に関する規定が伝統的に厳しく保たれており、スマートフォン等の校内利用制限や登下校時のマナーに関しても厳格な指導が行われます。また、定期試験で基準点に届かない科目が複数発生した場合、仮進級制度は存在せず、容赦なく原級留置(留年)となる規定が運用されています。実際に毎学年、数名の留年者や進路変更者が出るため、附属校特有の「中だるみ」に対する抑止力として機能しています。