「体操のお兄さん」の座を射止めるためのオーディションは、倍率が数百倍にも達する狭き門だ。実技テストでは単に新体操や体操競技の技術が試されるだけでなく、子どもを引きつける笑顔の持続力、想定外の状況に対する臨機応変な対応力が審査される。面接官が見ているのは、技術の高さ以上に「幼児に対する真摯な愛」と「人間的な誠実さ」だという。
内定後に待ち受けるのは、徹底された守秘義務とプライベートでの厳しい行動模範だ。恋愛や結婚の公表制限、車の運転に対する注意、信号無視すら許されない徹底した法遵守など、子どもたちの模範であり続けるための自律が求められる。こうした厳しい規律を乗り越えるからこそ、彼らの笑顔には一切の濁りがなく、世代を超えて信頼され続けるのだ。