三菱一号館美術館は常設展示室を設けず、年間3〜4回の企画展を中心に展開していますが、そのバックボーンを支える所蔵コレクションの質と量は国際的にも高く評価されています。
特筆すべきは、世界屈指の規模を誇るロートレック コレクションです。アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの親友であった美術商モーリス・ジョワイヤンが所蔵していたリトグラフやポスター、素描など250点以上の貴重な作品群を一括収蔵しており、19世紀末パリの享楽と哀愁を映し出すグラフィックアートは同館のアイデンティティそのものとなっています。
公式発表資料および今後の展覧会スケジュールにおいて注目される収蔵作品の主要内訳は以下の通りです。
- アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック:『ムーラン・ルージュ、ラ・グリュ』をはじめとするポスター、版画集、グラフィック全般。
- オディロン・ルドン:寄託作品を含む神秘的なパステル画や油彩画、リトグラフコレクション。
- フェリックス・ヴァロットン:独特の構図と諧謔味を持つ木版画連作『アンティミテ』など多数の版画作品。
- クロード・モネ、ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤール:19世紀末からナビ派、親密派に至る珠玉の近代絵画群。