報告書が突きつけたのは、あまりにも杜撰な監視態勢だった。事故が発生したのは今年2月の晴れた午前中。園児15人を引き連れ、近くの公園へと向かう散歩の最中のことだ。引率していた保育士は2名。国の定める基準上は問題のない人数配置だったが、移動ルートには見通しの悪い交差点と交通量の多い市道が含まれていた。
魔の時間は、公園からの帰り際に訪れた。列の最後尾を歩いていた児の異変に気づくまでの「空白の約5分間」。保育士1人が前方の誘導に集中し、もう1人が別の園児の靴の脱げに対応していた間、安全確認の視線は完全に途切れていたという。報告書は「複数人でのクロスチェック機能が完全に停止していた」と厳しく指摘する。