再婚にあたって、最も慎重にならざるを得なかったのが当時思春期を迎えていた実の娘との関係だ。母親の再婚に対して、子どもが複雑な感情を抱くのは珍しいことではない。芳本自身も、娘の気持ちを第一に考え、無理に「新しい父親」を押し付けるようなことはしなかったという。
夫もまた、父親としての役割を無理に演じるのではなく、一人の大人として、そして彼女の母親を大切にするパートナーとして、娘と誠実に向き合った。適切な距離感を保ちながら見守る姿勢が、結果として娘の信頼を勝ち取る鍵となった。現在、娘はすでに成人しているが、家族3人で食卓を囲む時間は何にも代えがたい穏やかなひとときになっているという。