知的探求心を刺激する「時代考証」ですが、職業としての実態はどうなっているのでしょうか。実のところ、「時代考証家」という単独の役職だけで生計を立てている人は極めて稀です。大半の担当者は、大学の歴史学科教授、博物館の学芸員、地方自治体の文化財専門員といった本職を持っています。
時代考証の仕事に就くための一般的なルートは、まず特定の時代・地域・テーマ(戦国軍事史、平安貴族社会、幕末外交など)に関する専門研究を深め、学会で論文を発表して実績を積むことです。著書が映像プロデューサーの目に留まったり、先行する指導教官からの紹介を受けたりして制作チームに招聘されるのが王道です。
気になる報酬・年収事情ですが、ドラマ1作品あたりの考証料は数十万円から数百万円程度が相場とされています。単体のギャランティとしては決して莫大ではありませんが、メディア出演や関連書籍の出版、講演依頼の増加といった相乗効果によって、研究者としてのキャリアや知名度を大きく押し上げる契機となります。