石畳の路地や加賀百万石の城下町としての面影が残る金沢。一見するとハイエンドなストリートファッションや希少なヴィンテージウェアとは対極に位置するように思えるこの地に、熱烈なファンを持つショップが存在する理由は何か。その答えは、都市の喧騒から離れた場所だからこそ醸し出せる、圧倒的な「生の空気感」にある。
店内へと一歩足を踏み入れれば、丁寧に厳選されたオリジナルのプロダクトと、独自の目利きで買い付けられた古着が絶妙なバランスで並ぶ。大量消費の波に呑み込まれがちな現代のファッションシーンに対する、静かなアンチテーゼのようにも感じられる。壁に掛けられた1着のジャケット、棚に並ぶスニーカーの表情一つひとつに、作り手やバイヤーのストーリーが色濃く反映されているのだ。