開発と環境破壊は、もはやトレードオフの関係ではない。近年開発された「バイオミミクリー(生物模倣)フロート」は、水中部分の表面構造に特殊な多孔質セラミックと人工藻類を配置している。水面に浮かべるだけで、魚類の産卵場や稚魚の隠れ家として機能する仕組みだ。
実際に三浦半島沖で実施された生物調査では、設置からわずか半年の間にアジやイカの群れが集まり、周辺の生物多様性インデックスが飛躍的に向上したというデータが報告された。人工物でありながら海を汚すどころか、水質浄化菌の育成を促す浮体技術の出現は、漁業関係者からの強力な後押しを受ける要因となっている。