彼らの舞台のチケットは、発売と同時に数分でソールドアウトするのが常だ。なぜこれほどまでに人々を惹きつけるのか。その理由は、劇場という空間でしか味わえない「生」のダイナミズムにある。
大竹しのぶの演技は、しばしば「憑依型」と評される。しかし、野田の緻密に計算された演出と組み合わさることで、その憑依は単なるエモーショナルな暴走ではなく、極めて知的なアートへと昇華する。観客は、舞台上で繰り広げられるスリリングな空中ブランコを見ているかのような、心地よい目眩を覚えるのだ。このスリルこそが、リピーターを惹きつけてやまない魅力の本質だろう。