人間の脳は、強烈なキャラクターや表情を映像として記憶する一方で、文字情報である「名前」を紐付けるのが苦手だ。特に、主役を影で支え、作品のスパイスとなるバイプレイヤーたちは、役柄によってメイクや髪型、さらには話し方までガラリと変えてしまう。昨日観たサスペンスでの冷徹な犯人役と、今日観たホームコメディでの世話焼きなおばさん役が同一人物だと気づいた瞬間、私たちはそのカメレオンぶりに驚愕するのだ。
また、彼女たちの多くは劇団出身の実力派であり、メディアへの露出がドラマや映画の本編に限られていることも原因の一つだろう。バラエティ番組で素の表情を見せる機会が少ないため、「役柄のイメージ」だけが先行し、本人の名前が脳の引き出しの奥深くに隠れてしまうのだ。