なぜ彼らは、これほどまでに大きな声を出すのか。日本心理学会などの最新研究や行動心理学の知見によれば、大声を出す人の根底には「自己存在感の誇示」と「内在化された不安」が複雑に絡み合っているという。自分の主張を押し通したいという威圧的な態度に見えて、実は承認欲求の飢餓や、相手に話を聞いてもらえないのではないかという恐怖心の裏返しであることが多い。
また、産業心理学の観点からは、自身の声量に対する客観的認知の欠如も指摘されている。空間認識能力や自己モニタリングの機能が十分に働いておらず、周囲に与える影響に無自覚なまま発音しているケースだ。つまり、意図的な嫌がらせではなく、本人の心理的防衛反応や認識のズレが「大声」という形で表出しているのである。