館を象徴する圧倒的な光景、それが大広間の磨き抜かれた板敷きに広がる反射の美だ。新緑の時期には瑞々しい青葉が、秋には赤や黄色の豊かな色彩が床面にそのまま写り込み、いわゆる「床もみじ」として訪れる人々の視線を釘付けにする。
近年の気候推移を踏まえた最新の傾向では、秋の紅葉が最も美しく映えるピークは11月初旬から中旬にかけて。とりわけ、太陽の光が斜めに差し込む午前10時前後と、陽が傾き始める午後2時過ぎの時間帯は、床面への映り込みが格段に鮮明となり、空間全体が幻想的な空気に包まれる。初夏を彩る鮮やかな「新緑の床みどり」もまた格別で、静寂の中で庭園の息吹を全身で受け止める体験は、都市の喧騒を完全に忘れさせてくれる。