国内政策における武見氏のもう一つの主戦場が、医療現場のデジタルシフト(医療DX)と創薬力の強化だ。電子カルテ情報の全国共有やAI診断の標準化、さらにはドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消に向けた法改正の動向において、同氏の強い意向が反映されてきた背景がある。
日本の医療制度は、医師会をはじめとする既得権益や複雑な診療報酬制度が絡み合い、構造改革が難航しやすい領域として知られる。しかし武見氏は、データと国際基準を根拠に挙げながら、規制緩和と先進技術導入の必要性を説き続けてきた。医療現場の抵抗感を和らげつつ、デジタル技術による効率化を推し進める手腕には、業界内でも賛否が渦巻くが、変化のスピード感を求める若手医師やスタートアップ企業からは強い期待が寄せられている。