参道を進むとまず圧倒されるのが、鬱蒼とした木立の奥に佇む富士山大鳥居の歴史とその偉容です。木造の両部鳥居としては日本最大級の規模を誇り、扁額には「三國第一山」の金文字が誇らしげに掲げられています。
この大鳥居は、富士山の山頂を望む結界としての役割を果たしており、古くから富士山の噴火周期や富士講の隆盛に合わせて修復・再建が繰り返されてきました。鳥居をくぐる瞬間、周囲の気温が数度下がったかのように感じられる厳粛な空気は、俗世と神域を分かつ境界そのものです。
拝殿前の境内に入ると、左右にそびえ立つ御神木が参拝者を迎えます。向かって左手に立つのが、山梨県指定天然記念物である富士太郎杉です。
樹齢1000年を超え、幹周りは約8.2メートル、樹高は約33メートルに達する巨木。激しい風雪や幾度もの噴火降灰に耐え抜いてきた樹皮の皺ひとつひとつに、悠久の時間が刻み込まれています。右手には「富士次郎杉」、さらに拝殿後方には2本のヒノキが途中で結びついた「夫婦檜(めおとひのき)」が佇み、自然の生命力と縁結びの象徴として参拝者の感銘を呼んでいます。