話は1990年代半ばにまで遡る。トルネード投法で全米に旋風を巻き起こした野茂英雄の挑戦こそが、ロサンゼルス・ドジャースと日本の深い絆の原点だった。当時のメジャーリーグベースボール(MLB)は、日本人投手を通用しない異邦人として見ていたが、野茂が見せた圧倒的なドクターKぶりはその偏見を力ずくで砕き割った。
あの鮮烈なデビューから30年あまり。スポーツジャーナリズムの現場でも、かつての「異国の挑戦者」という文脈は完全に姿を消した。いまや青いユニフォームを着る日本のトップアスリートたちは、チームの絶対的柱であり、勝ち運を引き寄せる看板的存在として君臨している。