なぜ、あずきバーはここまで硬いのでしょうか。製造元である井村屋の公式発表や技術的見解を紐解くと、そこには極めて愚直で誠実なモノづくりへのこだわりが存在します。
最大の理由は、「余分な添加物を一切使わないシンプルな原材料」にあります。一般的なアイスクリームには、滑らかな口当たりを生み出すための乳化剤や安定剤、植物油脂が含まれています。しかし、井村屋のあずきバーは「あずき、砂糖、水あめ、食塩」のみで作られており、乳成分も油分も含まれていません。
さらに決定的なのが、製造工程における空気の含有率(オーバーラン)がほぼゼロという点です。空気を抱き込ませてふんわり仕上げる一般的なアイスと異なり、あずきバーは高密度の水分と小豆の粒がそのまま隙間なく凍結します。その結果、家庭の冷凍庫(マイナス18度前後)で冷やされると、不純物の少ない純粋な氷の結晶ブロックへと変化し、極めて高い物理的硬度を生み出しているのです。