「大井町は飲み屋が多くて治安が悪いのでは?」というネット上の書き込みを目にすることがありますが、実際の街の表情は東西で明確に分かれています。現場を綿密に歩くと、単一のイメージでは捉えきれない多層的な街の構造が浮かび上がってきます。
駅東口エリアには、戦後の闇市を発祥とする名店街「東小路(ひがしこうじ)飲食店街」や「平和小路」が広がり、昭和の情緒を色濃く残す立ち飲み屋や個人酒場が連なります。夜間は酒に酔った歩行者や客引きが見られるものの、地元防犯協議会と品川警察署による定期的なパトロール、防犯カメラの重点設置が進んでおり、凶悪犯罪の発生率は極めて低い水準に抑えられています。
一方、駅西口・中央口側は整然とした都市景観が広がります。品川区役所をはじめとする行政施設や品川郵便局、きゅりあん(品川区立総合区民会館)が集中しており、大井1丁目から東大井にかけての住宅街は、オートロック完備の分譲マンションや戸建てが立ち並ぶ静穏なエリアです。夜道も街灯が整備されており、女性の一人歩きでも過度な不安を感じる場面はほとんどありません。
街頭インタビューに応じた30代の女性住民は、「東口の飲み屋街は一見ディープに見えますが、店主やお客さんが顔なじみで見守りの目にもなっています。西口側は街並みが落ち着いていて、行政手続きもすぐ済むため、実際に暮らしてみるとネットの評判以上に安心感があります」と語っています。