富士急行線は、山梨県大月市の大月駅から富士吉田市の富士山駅を経由し、南都留郡富士河口湖町の河口湖駅までを結ぶ全長26.6kmの山岳鉄道です。正確には大月駅〜富士山駅間の「大月線(23.6km)」と、富士山駅〜河口湖駅間の「河口湖線(3.0km)」の2路線から構成されていますが、全列車が一体的に直通運転を行っています。
運行母体に関する歴史を紐解くと、もともと「富士急行株式会社」が運営していた鉄道事業は、地域密着型経営の迅速化と観光事業の多角化を目的に、2026年4月に100%子会社である「富士山麓電気鉄道株式会社」へ分社化・継承されました。「富士急行」の名称自体はグループ全体のブランドとして定着しているため、案内上は今なお「富士急行線」の呼称が広く用いられています。
路線図と停車駅の特徴として見逃せないのが、標高差約500mを駆け上がる急勾配と、富士山駅におけるスイッチバック構造です。進行方向が前後逆転するため、乗客は座席の向きを変えるか、そのまま数駅間を後ろ向きで過ごすことになります。2026年最新ダイヤでは、朝夕の通勤・通学時間帯と日中のインバウンド観光ピーク時間帯で運行ピッチが明確に差別化されており、大月駅でのJR中央線特急・普通列車との接続利便性が緻密に計算されています。