『ベルサイユのばら』の大成功を経て、宝塚歌劇団は未曾有の黄金期へと突入する。その熱狂の真ん中で火花を散らしたのが、星組トップスターの鳳蘭との競演だ。異なる個性を持ち、互いを高め合うライバル関係は、劇場のボルテージを極限まで押し上げた。
さらに1977年、世界的名作『風と共に去りぬ』の日本初演において、榛名はレット・バトラー役に挑む。髭をたくわえた大人の男性像という、従来のタカラヅカの枠組みを大きく越えた役柄だった。植田紳爾の緻密な脚本演出のもと、榛名は野性と包容力を併せ持つ重厚な演技を披露。宝塚歌劇団月組を牽引するトップスターとして、女性が演じる男性像の限界を鮮やかに更新してみせた。