日の出桟橋を訪れる旅行者や利用者が現場で最も直面しやすい落とし穴、それは「水上バスやクルーズ船の運航主体が3系統に分かれており、窓口も乗り場も別々である」という構造上の問題です。広場に到着すると複数の建物や看板が並んでいるため、手元のチケットや目指す船がどの運営組織のものかを把握していないと、出航直前に別の桟橋へ全力疾走することになります。
日の出桟橋を発着する主要な航路は、主に以下の3つの独立した系統で構成されています。
1つ目は、銀色の近未来型シップ「ヒミコ」「ホタルナ」「エメラルダス」などで知られる東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)です。浅草やお台場海浜公園を結ぶ基幹ルートを担っており、一般に「水上バス」と聞いて多くの人が思い浮かべるのがこの船です。乗船券売り場は日の出桟橋のメインターミナル内にあり、券売機と有人窓口が設置されています。
2つ目は、公益財団法人東京都公園協会が運営する「東京水辺ライン」です。こちらは両国や葛西臨海公園、お台場などを結ぶ水上バスで、TOKYO CRUISEとは全く別の組織です。発着ダイヤや運航日数が限定的であり、日の出発着場の待合・乗船位置もTOKYO CRUISEの定期便とは区画が分かれています。
3つ目は、東京湾を周遊しながら優雅な食事を楽しむ大型レストラン船「シンフォニークルーズ(株式会社シーライン東京)」です。こちらは独自の専用待合ラウンジと乗船ゲート(シンフォニーのりば)を構えており、一般的な水上バスの乗船口とは導線が完全に独立しています。これらの違いを理解せずに「日の出桟橋に行けばどの船にもすぐ乗れる」と思い込んでいると、現地で大きな混乱を招く原因となります。