彼のステージ衣装の変化は、単なる視覚的な驚きにとどまらない。透け感のあるレース、輝くドレス、そして洗練されたメイク。かつて男性歌手に課せられていた無言の「制服」を脱ぎ捨てることで、服飾が持つ本来の自由と可能性を拡張してみせた。
「美しいものを美しいと感じ、それを身に纏うことに性別の理由はいらない」。その佇まいは、ファッションにおける境界線を極めてナチュラルに無力化していく。男性か女性かという二元論ではなく、その衣装がその瞬間の彼の魂をいかに表現しているか。観客が見ているのは属性ではなく、圧倒的な「個」の輝きなのだ。