名古屋市中区大須に鎮座する三輪神社は、元亀年間(1570年代)に奈良の桜井市にある大神神社(三輪明神)から勧請されたと伝わる由緒ある古社です。古くから尾張徳川家とも縁が深く、地元住民の信仰を集めてきたこの神社が、なぜ「推し活の聖地」として全国にその名を轟かせるようになったのでしょうか。
最大の契機となったのは、御祭神である大物主神(大国主神)の神使が「うさぎ」である点と、強力な「縁結び」のご利益です。神話『因幡の白兎』で知られる通り、うさぎは人と人、あるいは人と幸運を結ぶ象徴とされています。この良縁を結ぶ力が「大好きなアーティストと繋がりたい」「ドーム公演のプラチナチケットと縁を結びたい」と願うファンの心情と共鳴しました。
境内の絵馬掛けには、色とりどりのペンでメンバーカラーや熱い想いが綴られたうさぎ絵馬がぎっしりと並んでいます。名古屋近郊のバンテリンドーム ナゴヤや日本ガイシホール、愛知県芸術劇場などで開催される大規模コンサートの開催前後には、全国から遠征してきたファンが当選祈願やお礼参りに列をなす光景が日常となっています。